富山鹿島町教会
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テレホンメッセージ

「救いの歴史」(47)

 「救いの歴史」と題して、旧約聖書創世記第12章以下についてお話をしてきました。今回はその第47回ということになります。このシリーズの前には「聖書の人間理解」と題して、創世記1〜11章についてのお話を、59回にわたっていたしました。同じ創世記のお話をするのに、このようにタイトルを変えたのには意味があるのです。創世記は、12章からが、歴史です。その前の1〜11章は、歴史ではなく、その前提となる基本的な人間理解を語っているところです。そこには、この世界と人間とが、神様の恵みによって創られたが、人間は神様に背いて罪を犯したために、苦しみを負いつつ生きる者となったということが語られていたのです。そのように罪による苦しみの中にある人間を救うために、神様はアブラハムという人を選び、彼から、イスラエルの民を起こして、その民を通して救いを与えて下さる、その救いの歴史が12章から始まるのです。これら二つのシリーズのお話はすべてプリントになって読めるようになっています。また、「救いの歴史」のシリーズは鹿島町教会のインターネットホームページにも掲載されています。ご希望の方にはプリントをお送りします。富山鹿島町教会にどうぞご連絡下さい。電話は076−421−1610、ファックスは076−421−6409です。ホームページのアドレスをご存じない方は、ヤフーの検索で「鹿島町教会」を捜せば出てきます。

 さて、前回で、創世記のお話を終り、今回からは「出エジプト記」に入ります。前回までお話してきたヨセフの物語において、アブラハムの孫ヤコブとその家族はエジプトに移り住むことになり、そこで大きな民へと増え広がりました。ヨセフはエジプトにとって恩人でしたから、その記憶が残っているうちは、イスラエルの民は大事にされていましたが、それから何世代も経つうちに、そのことは忘れられていきました。またイスラエルの民が非常に強く大きな民になってきたので、エジプトの人々は警戒するようになりました。そこに、おそらく王朝の交代が起ったのでしょう。新しい王朝は、イスラエルの人々に対する政策を変え、彼らを奴隷として強制労働を課し、過酷に扱うようになったのです。イスラエルの民はエジプトで苦しみを受けるようになった、そのエジプトからのイスラエルの民の脱出を描いていくのが、「出エジプト記」なのです。

牧師 藤 掛 順 一
[2001年2月19日〜3月4日]

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