戦艦「大和」を制作する(その1)


戦艦「大和」について

戦艦「大和」は「武蔵」とともに旧日本海軍の期待を担って昭和16年12月16日に竣工しました。ここに新たに紹介するまでもなく基準排水量6,4000t・46cm主砲9門搭載した世界最大の戦艦でした。主力艦同士の戦闘であれば、大いにその実力を発揮したと思われるが、もはや主役は航空機に取っ手変わられまた作戦の不備から十分な活躍の場をあたえられないまま昭和20年4月7日天一号作戦で沖縄に向かう途中、多数のアメリカ艦載機の攻撃を受け鹿児島県坊ノ岬沖にて撃沈されました。


CG制作にあたって

先頃、某テレビ番組で坊ノ岬沖に沈む戦艦「大和」の映像を見る機会を得て半世紀前にタイムスリップしたかのようでした。ほぼ完全な形で残っている菊の御紋章と対照的に傷めつけられた船体や装備品があちこちに飛散している状態を見るにつれ、これが僅か50余年前の出来事だとは信じられない思いでしたす。それだけに、戦後生まれの我々が少しでもこういう史実を踏まえて社会生活を送っていかねばと思った次第です。そんなわけで「大和」を単にカッコイイ艦(戦争が無く、記念艦として現存していればカッコイイで済んだかも)という事だけで扱うのではなく、当時の最新技術の粋を集めた巨大な戦艦を再現することでこの艦(大和に限りませんが)に携わった何十万人というの人々の努力の後が偲ばれるのではと思います。


 (NEW)

 

[Shade]で制作中の進行状況です。H12.3.2

船体全面に甲板と舷外電路を施したところです。甲板は艦首錨甲板・木甲板・後部レール甲板・艦尾と4つに分割しました。テクスチャーはまだですが区別するために色分けしてあります。後部レール甲板は木甲板との境目の線形状をコピーしてそれをを閉じた状態にしてレール甲板全体を入力します。この甲板は厚味が必要なので入力後全体を整えたら挿引します。舷外電路は船体の側面のなるべく電路に近い線形状をコピーしてこれを元に電路のレイアウトをします。これに電路の断面の形をした形状で記憶・挿引を実行するとあっという間にできます。但し船体に見えかくれしている箇所があるので、一時的に別の色を施しておくと調べるのに便利です。

 

上の画像は後部レール甲板と艦載機揚収口付近です。艦尾甲板は左右上部船体の線形状をコピーして余分な箇所を省いたあとつなげて閉じます。その後、艦載機揚収口箇所をコの字型に入力して完成です。艦載機揚収口の壁は先ほどのコの字型の形状をコピーしてこれを自由曲面のフォルダの中で移動コピーして整えれば壁ができます。


 

[Shade]で制作中の進行状況です。H12.2.26

艦首のフェアリーダー・菊の御紋章・アンカーなどを配置したところです。アンカーの位置や大きさがなかなか決まらずまだ流動的です。またフェアリーダーの輪も「武蔵」の艦首の写真を見るともっと真円に近くみえますので修正するかもしれません。菊の御紋章の直径が150cmということと、吃水線より艦首上部まで10mとなっていますので、これを基準に人物(約170cm)を配置してみます。これで「大和」の大きさが想像できるのでは…。

こちらは艦載艇収容部付近と艦尾の平坦部を作ったところです。平坦部といっても画像では見えずらいですが上部の方はRになっています。艦載艇出入口は、前回書きましたが、床面で上下に分割になっています。またクレーン搭載甲板も段差になっていますのでここも上下に分割してあります。搭載艇収容部外板は船体の縦形状の一部をコピーしてそれを自由曲線の中で出入口まで移動コピーして作りました。あと収容部床面は船体の床の外線にあたる箇所をコピーして記憶と追加で一体化し、あとはその線形状を閉じれば床ができあがります。


 

[Shade]で制作中の進行状況です。H12.2.20

仕事の関係で更新が遅れてすみません。ようやく船体に着手する事ができました。上の画像はほぼ真正面のものでフェアリーダーや菊の御紋章は未制作です。艦首下のバルバスバウは、変更の可能性もありますが一応従来の定説で作りました。

 

船の断面図にあたる、船体線図と側面図を模型雑誌や艦船図面から用意して、1〜20番まで(線形状に番号をつけておくと便利です)コピーを繰り返しながら片面を入力していきます。その際後の分割を考えてポイント数と箇所をきめます。「大和」の場合は、船体そのものがちょっとやっかいで艦底部・内火艇入口部・艦尾の搭載機出入口の3分割が必要です。また内火艇格納部のふくらみも追加しなければいけません。入力した線形状を側面図の同番号の数字に当てはめながら(但し同形状のものは省いてかまいません)自由曲線フォルダの中へ入れてやると船体ができます。ただ上の画像は艦底部との2分割しただけの状態を仮に張り合わせたもので後部は未完です。


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