富山鹿島町教会
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テレホンメッセージ

「救いの歴史」(43)

 創世記第37章以下の、ヨセフの物語についてお話ししています。

 兄たちによって奴隷に売られたヨセフが、エジプトの大臣になったこと、そのヨセフのもとに、飢饉で食物に困った兄たちが穀物を買いにやって来たことをお話ししました。兄たちはエジプトの大臣がヨセフだとは気づきません。ヨセフはシメオンを人質として残させ、今度来る時には末の弟のベニヤミンを必ず連れて来るように命じました。

 さて、飢饉はなお続き、父ヤコブと兄たちは、エジプトから買って帰った穀物をも食べ尽くしてしまいました。もう一度エジプトへ食料を買いにいかなければなりません。しかしそのためには、ベニヤミンを連れていかなければならないのです。父ヤコブは、ベニヤミンまで失われてしまうことを恐れて躊躇します。しかし兄の一人ユダが、「私があの子を必ず連れて帰ります」と約束します。このユダは、かつてヨセフを奴隷に売ってしまおうと言った兄でした。

 彼らはベニヤミンと共に再びエジプトへ行きます。ヨセフは彼らを食事に招待します。兄たちは、説明したわけでもないのに、食事の席が自分たちの年齢順にきちんと整えられているのに驚きます。ヨセフは、同じ母から生まれた弟ベニヤミンの姿を見ると胸が熱くなり、涙がこぼれそうになりましたが、なお、自分の正体は隠したままでした。

 翌日、兄たちは食料を持って帰途につきました。ヨセフは家来に命じて、ベニヤミンの袋に、自分の銀の杯を入れておかせました。そして彼らが出発した後、後を追わせ、「おまえたちの中に主人の杯を盗んだ者がいる」と言わせました。調べたところ、ベニヤミンの袋から杯が発見されました。ヨセフは彼らに、杯を盗んだ者は私の奴隷にならなければならない、他の者はそのまま帰ってよい、と命じます。さて、兄たちはどうするのでしょうか。

牧師 藤 掛 順 一
[2000年12月25日〜2001年1月7日]

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